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珈琲を飲んで店を出た。雨は止んでいた。初めて降りる駅は勝手が分からない。分からないなりに雨をよけるために目についた喫茶店に飛び込んだ。喫茶店の主人はぱりっとした白シャツに黒い蝶ネクタイをつけ、黒一色のシンプルなエプロンをして、銀縁のメガネが似合っていた。コーヒー豆はイノダのアラビカを使っている。イノダコーヒーなつかしい。「三条へ行かなくちゃ、三条堺町のイノダっていう珈琲屋にね」 
マスター(店主とかオヤジではなく外見がどうしてもマスターと呼びたくなるそれなので仕方ない)のホットドックをつくる動きとか独特の布を使ったドリップのやり方を見ているのは楽しかった。使い込んだステンレスの鍋や、木製のデロンギ(初めて見た)、擦り切れたフローリング、緑の窓枠。カップを置く時の陶器同士が触れ合う親密な音、チャン。
文庫本を取り出し読み進めていると、外の通りを駈ける小学生の元気な声が聞こえた。何気なく目をやるともう雨は止んでいた。青空さえ出ていた。会計をすまし、店を出てぶらぶらと坂の方へ行ってみた。緩やかな上り坂で、適当に西に折れると寺が見えてきた。階段を上り納骨堂を抜け更に階段を上ると、ささやかなトレッキングコースが表れた。丸太で大雑把に作られた階段を上り進むと展望台の様な場所に出た。多分展望台なんだろう。展望という目的以外には使えない様な空間だった。この丘と言ってもいいほどの小高い山の頂上からは辺り一面を見渡す事が出来た。マンションが多い。思ったより-マンションがこんだけ建っているだろうなという予想をしたことなんかなかったけど-多い。こんな風に、ふと街というものを眺望する機会が何気なく訪れると、そこに信じられない程の人の生活があることが不思議になる。小学生の頃漢字ドリルで何度も何度も同じ漢字を書いていると見慣れたはずの字が単なる記号にしか見えないようになった、そういう感覚と似ている。不思議だと思う。なぜ人間がこんなに固まりあってコンクリートの中に住んでいるんだろう。なんでこんなに人間がいるのだろう。なんでみんなその理由を僕に打ち明けてくれないのだろう。
キタムラカメラの下品な看板が小さく見える。もっと地味にするべきだ。空から誰か見てるかもしれないのに。それは神様かもしれないのに。でも世界に対してとにかく目立つという目的には成功している。大成功と言ってもいいかもしれない。などと考えていたら電力会社の制服を着たおじさんが缶コーヒーを手に上ってきた。
「いやぁ、いい場所ですね。こんないい場所があったなんてわたし知りませんでした」
「そうですね」
自分ではきちんとそうですねと言ったつもりが掠れて正しい音を構成しなかった。20時間程人としゃべらないと第1声はいつも物の怪じみている。
「そうですね」と咳払いをした後で言い直したが、おじさんはあからさまに興味を失ったようで、ぷいと向こうを向いてしまった。悪いことをした、申し訳ないと思った。
風が少し弱くなった。夕方4時の終わり頃、道路はどうも混んでいる。向こうの山の上を鳶か何か、猛禽類が飛んでいる。

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僕が17歳の頃、高校を出たばかりの姉が僕の誕生日に買ってくれたのが革の財布だった。当時2000円くらいのビニール製長財布を使っていた僕にとって革の財布というのは何か大人へのパスポートめいた特別な憧れを抱かせるものだった…わけではない。何か欲しいものがある?と聞かれて何となく捻り出した答えが「革の財布」だっただけで、それだけに姉から本当にプレゼントされたときは嬉しさよりも、申し訳ないという感情が先立った。あとどこかしらの気恥ずかしさも。革製品を身につけるということで大人じみていると思われたいと思われるのではないかという身勝手な被害妄想。
服や装飾品に対しての物欲はそれからも増すことは無く、何となく財布を買うタイミングを失っていただけで結局9年間使うこととなった。小銭を入れる場所に穴が開いてもうどうしようもなくなったので、ついに今日新しい財布を買いに駅前の百貨店に足を運び(長く使うものに関して僕は百貨店の神話性をそれなりに支持し続けている)、財布を買うなんて初めてのことだなと気づく。そうそう頻繁に買い替えるものじゃないので儀式めいた慎重さをもって物色していたけれど途中でどうでもよくなり、色の組み合わせがいいと思ったコードバンの財布を買う。紺色と茶色の組み合わせには弱いのだ。50年位前から。次に買い換えるときはこんな日記なんか絶対に書かない。


家では昔から犬を飼っていた。
小学校2年生くらいのころ捨て犬を拾った姉が親に懇願して飼育を許された我が家初のペットは茶色い雑種犬だった。姉がマルと名付けた。
親父は最後まで反対で、親父に隠れて姉・僕・弟と母親とで裏庭の物置にて段ボールという暫定的住処に全長20センチにも満たない子犬(マル)を飼い、その献身的愛情についに折れた親父殿の許しが出て、おじいちゃんが得意のDIYで犬小屋をつくるというペット初飼育におけるステレオタイプな経験をした。

猫を飼おうという選択肢はハナからなかった。
というのは、隣の丸山さん宅で猫を10匹程買っており、庭に植えていたじーちゃん自慢の野菜や木花がよく被害にあっていたこともあり、家族は概ね反猫思想を共有していた。
かくいう僕も丸山さん家の前でひなたぼっこしていた白猫を「よしよし」と可愛がっていると、丸山さんの奥さんが家から颯爽と出てくるなり猫を抱きかかえ「きかんたろ(やんちゃ坊主)に何かされたんやろ?」と猫に話しかける姿を目の当たりにされて以来(当時僕は小学2,3年だった)反猫思想≒反丸山思想を持つようになった。

別に丸山さんをかばう訳じゃないけど、彼女はすごくコミュニケーションが下手な人だった。
うちの母親や2軒隣のアキちゃんとこのおばちゃんともその隣のター君とこのおばちゃんとも上手くいってなかった。近所付き合いというのがまるでダメな人だった。子供ながらに気味悪がっていたけど、どこかで「可哀想」と思っていた。彼女の顔を思い出そうとすると、軒先から体半分を除かせて唇右側だけを上げるアイロニックな笑顔が浮かんでしまう。近所の大人達が彼女を徹底的に攻撃したり無視したりすることはなかったけど、皆関わり合いたくないと思っていた。都会は人情をなくしたが田舎では今も生き続けているなんて幻想で、当然のことだけど人情のある都会もあれば、その逆もある。
いや、これは人情の問題ではなく、単に大人たちは近所という「和」を守ろうとしていて、それを乱す恐れのある不穏因子の存在を-意識的にせよ無意識的にせよ-拒絶していただけなのだろう。「和」の中では人情は上手く機能していた。こうやって書いていくと人情という言葉の響きが今までと違って聞こえる。何かしっくりこない。やっぱり幻想にすぎないのかな?

猫たちの不幸は和という表層的秩序を脅かす人間に飼育されている点にあった。
丸山さんちの猫は丸山さんちの猫というだけで近所から疎まれ、不遇な扱いを受けていた。
近所の家々が皆猫を飼わず犬を飼っていたのはそういう背景があったように思う。
つまり丸山さんちの猫を家の敷地内に入れないようにするための手段として犬を飼っていた。
皆大っぴらにはそう口にしなかったが、どこかそういう共通認識があったのだろう。
実際マルは猫が庭でごそごそやっていればよく吠えたし、アキちゃんとこもそうだった。
そういうわけで幼い僕の頭には犬=善、猫=悪という差別的二元論が貼り付いた。

それが大きくなるにつれ、猫の思い出が多くなってきた。
というより、いろんな場所に行くと必ず猫と会った。
それは野良犬と野良猫では圧倒的に野良猫の方が多いから、ってだけかもしらんけど。
危険な野良犬がウロウロしていたメキシコを除いては(でかくて黒くて怖かった)、行く先々での猫の思い出がある。
詳しくは書かないけど、僕は割と猫が寄ってきやすい体質らしい。
そんな体質があるのかどうかしらないけど、仲のいい猫好きに過去の猫体験を話すと
「それは間違いなく猫が寄ってきやすい体質だ」とのお墨付きをもらったのでそうしておく。
だってそういわれて悪い気はしない。
顔をさして「どちらかというと猫顔」という曖昧な評価を頂いてもどこかうれいしい。
やっぱそうかなぁ~、とニヤニヤしてしまう。
そんなこんなで今無性に猫が飼いたい。
こんなにペット飼育欲がでてきたのは初めてだ。
そのためにはペットOKの住処に引っ越さなくちゃならん。
まだまだ先は長そう。





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myspaceニュースより
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今月前半のシドニーでのライブの模様。

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やったねこりゃ。





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Nokiaの着メロ




前半部分のリピートしか聴いたことなかったけど
こんな長いのも入ってるのかな?
Nokia持ったことがないのでわかりませーん。

なんかこんな感じでやられると
FFとかドラクエで教会入ったみたな感じがするわ~
もちろんファミコンver。
せわしく動くピクセルに何かしら愛を感じる動画です。



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